信用取引のメリット

信用取引のメリットとしてはレバレッジ効果があります。これは 「てこの原理」ということです。資産運用においては、手持ちの資金より大きな金額を動かすことを指しています。

 

信用取引の世界では、委託保証金率が31%なら、差入れた委託保証金の約3.2倍の金額の株式を建てられるのです。現物取引の3.2倍の割合で上昇&下落するわけです。つまり信用取引というのは使い方次第なのです。人によっては大変なハイリスク・ハイリターンにもなりますから、これはしっかり認識しておいてください。

 

もうひとつのメリットは「売りから取引を始める」という点です。信用取引で買ってから売ることもできますが、「売ってから買戻す」というのはこれでしかできません。相場の下落局面で収益を得ることができるのです。現物取引より選択肢が増えるので、収益チャンスも増えると考えることもできるでしょう。こうして投資の市場が大きく広がっていくわけです。

 

信用売りだと、株を売った時に買方から支払われる金額より、証券会社に返済する株を調達する金額が安ければ、利益になります。単純に言えば、株価が下落するほど利益が増加することになります。

 

例えば、保証金として30万円を委託し、時価90万円の株を信用売りしたところ、75万円まで値下がりしたとします。このタイミングで返済買いすれば、30万円の手持ち資金で15万円の利益を得たことになります。

 

逆に100万円に値上がりした時点で返済買いすると、10万円の損失です。結果、委託保証金も20万円に減ってしまうのです。そこで、現物取引と信用売りを併用する人も多いのです。こうして相場下降局面にも対応して、収益獲得のチャンスを広げるわけです。