ロング&ショート作戦とロスカット
ロング&ショート作戦のロングは「買い」で、ショートは「信用売り」のことです。つまり「ロング&ショート」はその両方を組み合わせた作戦です。イメージとしては、「現物株の保有+信用取引の売り、もしくは信用取引の買い+信用取引」といった感じです。
基本的に、株価が割安な銘柄を買って、株価が割高な銘柄を信用売りするというポジションは、リスク量が抑えられる可能性が高いのです。マーケットリスクが顕著になる全面安などの急落相場でも、リスク量が抑えられ、一応銘柄の優劣だけの損益に抑えられる効果があるようです。
つまり株式の保有をロングにして、株式の信用売りのショートで相殺するわけです。このペアの組み方についてはいろいろあります。
基本は同業種・業績面から比較する「優位銘柄買い&劣位銘柄売り」です。慣れてきたら、自分の相場観を盛り込んで「小型株買い&大型株売り」もありますし、「低位株買い&値がさ株売り」も考えられます。他にも業種間のローテーションを予想した「薬品買い&ハイテク売り」もあります。
こうしたそれぞれの場合でも、複数銘柄間の値ざや(買いと売りの差額)の拡大と縮小を狙って投資します。ディーラーの間でも最近はロング&ショート戦略が主流のようです。
そして、ロスカットルールも決めておきましょう。ロスカットルールは、当初決めておいた損失になったら、すぐに反対売買して損失を確定させることです。こうして固有の銘柄で致命的な損失を避けるようにするのです。利益確定も同様なのですが、実際には「損切り」は非常に難しいとされています。自分で自分の負けを認めるのですから、強い意思が必要です。証券会社によっては、逆指値を利用してロスカットを自動的に実行してくれる契約があります。