信用取引で勝つために

信用取引では「ハイリスク・ハイリターン」になる場合もあるので、やっぱりプロの投資家が行うものというイメージが強い個人投資家は結構多いようです。しかし、リスクをしっかり認識してきちんと管理して臨めば、現物取引ではできなかった新しい投資手法もできるのです。

 

信用取引を上手に活用する最初の手立ては「つなぎ売りの活用」です。ちょっと前述しましたが、もともと現物株の中長期保有を考えていても、短期的に目先の下げ局面を予想できたとしたら、値下がりによる評価損を回避したくなるものです。そこで同じ銘柄を信用売りする「つなぎ売り」をするわけです。

 

そして予想の通りに値下がりしたら、その時点で買い戻すことで、差金の利益が値下がりでの評価損を補うのです。予想とは逆に値上がりしてしまったら、信用取引の評価損が発生するので、買い戻しで決済する選択と共に保有する現物株を「品渡し」を選択するのです。

 

特定の銘柄を長く持つ予定だったとしても、予想以上の値上がりがあったら、一旦手放しておこうと考えるかもしれません。そこで信用取引の活用ということで、「高くなったらつなぎ売り」、「下がったら買い戻し」を小まめに繰り返すのです。

 

株主優待権利確定のつなぎ売りもあります。そろそろ売り時になりそうな株を持っていて、更に決算期で株主優待がもらえるといった場合があります。そこでもつなぎ売りを利用できます。それは権利確定前にまず信用取引でとりあえず売却し、権利落ち日に現物株を品渡しするのです。これで、株価の下落リスクを回避しながら、株主優待も手に入るわけです。

 

ちなみにつなぎ売りを行う場合の注意点は逆日歩です。逆日歩がつくとヘッジコストが高くなることになります。